EBP ブラッドパッチ(自家血硬膜外注入)

脳脊髄液減少症研究会の正式見解ではありませんが、全国で脳脊髄液減少症の診療経験数がもっとも多い、国際医療福祉大学付属熱海病院 篠永正道脳神経外科教授のブラッドパッチ及び治療に関する見解です。患者さまの参考になればと思い 篠永教授の許可を頂き 記載しました。
![]() @脳をMRIなどで検査した結果、 髄液が減少して「低髄液圧症候群」の症状がある場合、 患者さん本人から静脈血を20〜50ミリg採取する。 ![]() A @で採取した静脈血を、硬膜外針という器具で、 硬膜と背骨の間にある脂肪組織に注入する。 注入された静脈血の成分がノリの役割を果たし、 髄液の漏れた部分をふさぐ。 ![]() B治療後、3日間は点滴を行い、その間は横になる。 その後は退院できるが、最低1〜2ヶ月は安静にする。 安静にすることが髄液の漏れ部分をふさぐには大変重要。 |
![]() ![]() ![]() |
ブラッドパッチ(自家血硬膜外注入)
脊髄を覆っている一番外側の膜を硬膜といいます。
その硬膜と脊髄を保護している背骨の間には脂肪組織がありますが、
そこに患者さんの静脈から採取した血液を注入した血液を注入するのが
ブラッドパッチ(以後EBP)といいます
女性なら20ml 男性なら30mlほど注入し 注入時間はおよそ5分で終わります。
注入された血液は硬膜に薄く広がり髄液が漏れていた部分を覆います。
そして血液中のフィブリゲン(凝固物質)が固まって、ノリの役割を果たし漏れた部分をふさぐのです。その後点滴をおこないます
ブラッドパッチ療法費用
病院によって若干異なりますが保険が適用され8万円〜12万円(入院費込み)です。
2007年4月現在 多くの病院で自由診療となっており、保険がきかず、検査治療入院費込みで30万円程度費用がかかるところもありますので それぞれ医療機関に問い合わせてください・。
入院期間は3〜12日程度です(病状によって異なります)
ブラッドパッチ療法の利点
自分の血を使うために副作用が少ない。技術的に医師にとっては難しい技術がいらない。
ブラッドパッチ療法の欠点
完全な治療方法ではない(「低髄液圧症候群」の治療においては最も有効な治療で安全性が高い)
個人個人、血の成分が違うため、治療回数も人によって差が出ます。
どんな治療法も100%安全と言い切れるものはありません。ブラッドパッチ療法の合併症として腰背部痛、感染、硬膜外腔への血液注入に伴う癒着と、癒着による疼痛を伴う神経炎等があります。
これらについて、今後更に研究を行なっていく必要があると考えます。
ブラッドパッチの症状経過
@注入直後から、当日、翌日にかけて一時的に急激な症状の改善がみられる事があります。これは血液のかたまりが硬膜外腔に入り、内側の脳脊髄液の入るスペースが、一時的に小さくなることで相対的に脳脊髄液の量が急激に増えたことになり、症状が改善する効果のためです。バルーン効果と呼ばれています。今後、長期の効果も期待できます。
A硬膜外に注入した自家血は、注入後、固まりますが、1週間前後で再び溶けてきます。初期のバルーン効果も徐々に薄れていくことになります。その後、ゆっくりと修復過程が始まります。髄液の漏れが止まっても、自律神経系の安定化には、時間がかかりますので、症状がなかなか良くならなくても焦らないでください。
B血液の固まりが溶ける時期に再び漏れが始まり、症状が悪化する場合があり、以前よりも症状が、一時的とは言え、ひどくなる場合もあります。
Cブラッドパッチ時に、腰部や下肢に強い放散痛があった場合は、硬膜外腔の狭小化が疑われます。注入後の腰痛は1〜2週間後には徐々に軽快します。
Dブラッドパッチ後に、症状が一時的に悪化し、以前とは正反対の症状や、別の症状が出現することもあります。働きが悪かった部位が働き始めたことによる現象です。自律神経の一時的な変調などが考えられます。
ブラッドパッチについて
何度も書きますが、EBPは100%の治療ではありません。髄液が外部ストレスや衝撃、原因不明においても漏れ、さまざまな症状がでることは、疑いのない事実となっています。しかし、その治療においては、今後、行政、大学研究機関、また医学会、製薬会社、企業などが共同し、よりEBPより高い薬、若しくは治療方法が発明、発見されることを強く望んでいます。
Q1
ブラッドパッチは何回くらい行ったらよいのですか?
ANSWER 1
ブラッドパッチの回数は少なければ少ないほどよいと考えます。1回で治るのが理想ですが、1回のブラッドパッチで殆ど症状が改善した方は2割弱です。腰椎から漏れている場合腰椎の硬膜外腔はかなり広いので1回では効果は不十分なことが多く、2回ないし3のブラッドパッチが必要になります。例外的に4回以上行うこともあります。血液に問題があり程よい癒着が起こりにくい場合とか腰椎の漏れは止まったが今度は頚椎から漏れ出すこともあります。頚椎、胸椎は硬膜外腔が狭いため殆どが1回のブラッドパッチでOKです。1回目と2回目の間が半年や1年開いてしまっても効果に差は見られません。ブラッドパッチは数多く行えばそれだけ効果がある治療法ではありません。ブラッドパッチの効果が現れるには田植えをして穂が実るくらいの時間がかかると思っていてください。
![]()
Q2
直りやすい症状と直りにくい症状があるのですか
ANSWER 2
すべての症状が同時に改善することは少なく、改善に長期を要する症状もあります。概して頭痛は早くから改善し、脳神経症状も比較的早くよくなります。一方記憶力低下、集中力低下、倦怠は改善に時間がかかります。めまいは比較的早く改善する方と最後まで残る方に分かれます。
![]()
Q3
ブラッドパッチ後どのくらいの期間でよくなるのですか?
ANSWER 3
回復に要する期間は個人差があります、ブラッドパッチ直後に頭がすっきりして物がよく見えるようになることは2割くらいの患者さんでみられます。これは一時的に髄液が頭蓋内に押し上げられるためよい状態を再現できるからです。これを風船効果と呼んでいます。小数の患者さんはこのままどんどん回復しますが、多くは改善は一過性で症状の改善には髄液が一定の水準まで増加するまで待たなければなりません。3−6ヶ月でよくなる方が多いようです。慢性疲労症候群の患者さんでは改善まで2年を要した方もおられました
![]()
Q4
ブラッドパッチ以外の治療はあるのですか?
ANSWER 4
臥床安静と十分な水分の補給は特に急性では効果的です。薬については頭痛にはカフェインが有効とされています。対症療法としてデパス等の安定剤を用いるのは多少効果的です。血液のかわりに低分子デキストランや生理食塩水を注入する方法もありますが効果は血液に比べ落ちるようです。炎症反応が激烈で再度血液を注入するのが躊躇されるときはこの方法でもよいのではないかと思います。漏出部位が狭い範囲の場合は血液から作ったフィブリン糊を用いることがあります。漏れを手術で修復する方法も行われていますが私はまだ経験はありません。今後は手術を行う例もありうると考えています。
![]()
Q5
交通事故の後遺症との関連はあるのですか?
ANSWER 5
交通事故の後遺症ことに鞭打ち症後遺症の多くは脳脊髄液減少症であることがわかってきました。検査を行うと髄液減少所見がありRI検査で髄液の漏れがみつかりブラッドパッチで多くの患者さんがよくなるからです。これまで交通事故の後遺症が長引く原因として心因性とか補償金目当てとか様々ことが言われてきました。まさか脳脊髄液減少が症状を引き起こす原因とはだれも考えていなかったのです。この考えに賛同する医師はまだきわめて少数ですが将来は多くの医師が認めてもらえるようになることを期待しています。
![]()
Q6
慢性疲労症候群との関連はどうなっていますか?
ANSWER 6
交通事故の後遺症ことに鞭打ち症後遺症の多くは脳脊髄液減少症であることがわかってきました。検査を行うと髄液減少所見がありRI検査で髄液の漏れがみつかりブラッドパッチで多くの患者さんがよくなるからです。これまで交通事故の後遺症が長引く原因として心因性とか補償金目当てとか様々ことが言われてきました。まさか脳脊髄液減少が症状を引き起こす原因とはだれも考えていなかったのです。この考えに賛同する医師はまだきわめて少数ですが将来は多くの医師が認めてもらえるようになることを期待しています。
![]()
Q7
線維筋痛症との関連はあるのでしょうか?
ANSWER 7
慢性疲労症候群と同様に脳脊髄液減少症の患者さんは全身の強い筋痛を訴えることがあります。圧痛点が多数あり線維筋痛症の診断基準にあてはまる患者さんも多数みられます。線維筋痛症の患者さんは痛み以外に様々な自律神経症状や疲労感を訴え脳脊髄液減少症と重なる部分が多いようです。脳脊髄液減少が線維筋痛症を引き起こしている可能性はありうると考えています。ただし私が経験した線維筋痛症の患者さんは概してブラッドパッチの効果が乏しくむしろブラッドパッチ後症状が悪化した方が何人かおられます。痛みに対する感受性が鋭くブラッドパッチによる副作用が前面に出て治療はしばしば難渋します。血液注入量を少なめにするとかノイロトロピンを硬膜外に注入するとかの工夫が必要なようです。
![]()
Q8
ブラッドパッチの副作用,後遺症はあるのですか?
ANSWER 8
ブラッドパッチは硬膜外に患者さん自身の血液を注入する治療法であり致命的な重大な副作用や後遺症はありません。ブラッドパッチに用いる針は先端が丸くなった特殊な針で硬膜に穴を開けることが極めて少なく慎重に行えば髄液腔に血液を注入することはありません。針が正中からはずれ神経根の近くに血液が注入されるとしばらく痛みが持続することがあります。おおむね1ヶ月で改善します。血液は自己のものでも血管外に出ると異物として認識され処理されるため炎症反応は必然的に起こります。この炎症反応は個人差が大きく全く無症状の場合から痛み、発熱,、倦怠が強く1ヶ月くらい寝たきりになる場合と様々です。癒着に関しては硬膜外の癒着は特に強い症状を引き起こすことは稀で心配はないと考えています。
![]()
Q9
脳脊髄液を増やす方法はあるのですか?
ANSWER 9
残念ながら現在のところ脳脊髄液をふやす有効な方法は見つかっていません。髄液の産生を抑える薬はあるのですが産生を促す薬は見つかっていません。今話題になっているコエンザイムQ10は細胞のミトコンドリアの機能を活発にする作用があり髄液産生を促す効果かあるのかは今後の基礎的研究を待ちたいと思います。ちなみにCoQ10を試みた複数の患者さんからの情報では約半数の患者さんが疲れ具合が軽くなったとのことです。
![]()
Q10
なぜ診断がつきにくいのでえしょうか?
ANSWER 10
この病気の知名度が医師の間で極めて低いことが最大の原因です。通常の検査を行っても特に異常がみられず、各科でそれぞれの臓器の詳しい検査をしても何も以上が見つからないので精神的なもの、気のせいと診断されることが多く、ドクターショッピング、病院ショッピングを繰り返す患者さんが殆どです。この病気は臓器だけを診ていては診断がつかない病気です。残念ながら日本の医学教科書に脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)が記載されているのはきわめて少数です。何の病気でも当てはまりますが典型例は比較的診断がつき境界例は診断が困難です。現状では典型例も殆ど見落とされています。
![]()
Q11
日常生活では何に気をつけたらよいのでしょうか?
ANSWER 11
脳脊髄液の産生や吸収にメカニズムは実のところよくわからない点が多いのですが、経験的に順調に改善した患者さんをみると、十分な睡眠、規則的な食事、十分な水分補給、適度な運動、楽天的な考え、ストレスを避けるなどが共通しています。
![]()
Q12
飛行機に乗ってもかまいませんか?
ANSWER 12
飛行機は離陸後急に機内の気圧が低下するとのことです。また乾燥のため脱水になりやすく脳脊髄液減少症の患者さんは症状が悪化する可能性があります。十分に水分を補給して可能であれば横になることで症状の悪化は避けられると思います。飛行機に乗ったから髄液の漏れが多くなることはありません。ドライブで高い山に登るときも同じことがいえます。
![]()
Q13
天気の悪くなる前に症状が悪化するのはなぜですか?
ANSWER 13
これは仮説ですが低気圧が近づくと髄液を入れている空間が広がるため髄液の水位が下がりそのために頭蓋内髄液が更に減少して症状が悪化するのではないかと考えています。常時具合悪かったのが天気の崩れる前に特に症状が悪くなるのは髄液がある程度増えたためで回復期によく見られる現象です
![]()
Q14
ブラッドパッチは実際にどのように行うのでしょうか?
ANSWER 14
腰椎のブラッドパッチは病棟のベットまたは診察台で横になり背中を丸くして局所麻酔をした後硬膜外針で穿刺し硬膜外に針があるのを確認し、同時に採血した静脈血を20−40ml採血しゆっくり硬膜外に注入して行います。15分くらいうつ伏せになり1時間は起き上がらないようにします。その後も食事、トイレ、洗面以外は2日間くらいできるだけ横になるようにします。頚椎・胸椎のブラッドパッチはレントゲン室でX線テレビモニターしながら硬膜外穿刺を行い、10−15ml程度の血液を注入します。血液に造影剤を1割位混入しCTスキャンで注入した血液の広がり具合をチェックします。レントゲン室に余裕があれば腰椎についてもX線テレビでモニターしたほうが正確に穿刺できるので好ましいと考えています。
![]()
Q15
ブラッドパッチ後の安静はどれくらい必要でしょうか?
ANSWER 15
注入した血液が固まってフィブリン膜を作るには数時間はかかると思われます。漏れがふさがるには数日はかかり1週間くらいはまだ漏れやすい状態が続くでしょうからブラッドパッチ後3日間はできるだけ横になっていることが望ましくそのためブラッドパッチ後3日間は入院治療を奨めています、1週間は家で安静にしていることが望ましいと思います。2回目からはこれほど厳密に安静を保つ必要はありません。頚椎のブラッドパッチの場合は重力の影響をさほど受けないので安静期間と程度は半分位にしてよいと思います。
![]()
Q16
運動はいつから始めたらよいのでしょうか?
ANSWER 16
ブラッドパッチ後2週が過ぎれば適度な運動はむしろ効果的です。運動としてはウォーキング、ジョギング、サイクリング、スイミングなどゆっくりとした有酸素運動が効果的です。運動は体力や筋力をつけるためではなくリラクセーションのためですから疲れを感じるまで行うと逆効果です。水分を十分に取ることを忘れないようにしてください。
![]()
Q17
保険会社や自賠責の対応はどうなっているのでしょうか?
ANSWER 17
残念なことに多くの保険会社や後遺症を算定する自賠責算定機構の脳脊髄液減少症に対する考えは今のところ否定的です。むしろ頑なにこの疾患を認めようとしない保険会社が大部分です。鞭打ち症の場合3ヶ月で一方的に打ち切ってしまうことも稀ではありません。早期に診断でき治療すれば治療期間も短く後遺症もないか軽くすむのでむしろ保険会社にとっても好都合と思うのですが、新しい考え方を取り入れるにはまだ相当の年月がかかりそうです。労災や自賠責後遺症の認定疾患に含まれていないといる理由で後遺症非該当になることもしばしばです。行政への働きかけが大切と考えています。
![]()
Q18
ブラッドパッチを行ってもいっこうに症状が改善しません。なぜでしょうか?
ANSWER 18
約30%の患者さんがブラッドパッチを行っても効果がみられないのは事実です。理由として考えられるのは
@脳脊髄液減少以外に原因がある,
A回復を阻害する要因が強い、常に強いストレスにさらされている、胃腸症状が強く食事、水分摂取が不十分、欝傾向が強いなど、
B血液に問題がある 極端な貧血、凝固13因子が不足などです。 血液凝固第13因子に関しては現在分析中で13因子が不足してもブラッドパッチの効果が出る方もいますし、13因子を補充した初めてブラッドパッチの効果が出た患者さんもおられます。13因子が少ないと癒着が起こりにくいことは知られています。
![]()
Q19
胃腸症状の改善にはどうすればよいでしょうか
ANSWER 19
脳脊髄液減少症の患者さんは自律神経障害のため様々な胃腸症状を訴えます。これが症状回復の阻害因子にもなっているのです。ことに胃食道逆流症(逆流性食道炎)はきちんと治療しなければ他の症状の改善も得られません。治療は胃に負担をかけないこと、胃酸を強くする食べ物を避けることです。薬としてはプロトンポンプ阻害剤と胃粘膜保護剤を用います。食事は消化のよいものをよく噛んでゆっくり食べること。一度に多く食べないこと。コーヒーや甘いもの、香辛料の強いもの、脂肪分の強いもの、チョコレート、アルコール、タバコを避けることが望ましく、食後2時間は横にならないことが必要です。散歩や軽い運動は自律神経を整えるのでできるかぎり行ってください。
![]()
Q20
ブラッドパッチを行ったのに1ヵ月後症状が悪化した。どうしたらよいのか?
ANSWER 20
これは数ある質問のなかで最も多い項目です。ブラッドパッチを行えば症状がすっきり良くなると誰もが考え期待します。ところが1ヶ月過ぎたらかえって症状が悪化した。どうしてくれると。症状悪化の原因のひとつは過度の炎症反応です。炎症反応は2週間以内に軽快することが多いのですが個人差があり1ヶ月以上続くことがあります。この場合は抗炎症剤や場合により少量のステロイド剤を用いると症状が改善することが多いようです。もうひとつは髄液が増加するときのこれまで少ない髄液に慣れていた神経が過敏に反応するために症状が一時的に悪化することが考えられます。ある意味では改善の予兆ともいえむしろ好ましい現象です。それでも患者さんにとっては苦痛と不安がいりみだれますのでデパスのような安定剤を服用して経過を見ることにしています。3ヶ月目くらいから回復期に入り少しずつ症状が改善に向かうことが多いのでこの時期を耐え抜くことも必要です。
![]()
Q21
点滴治療はどれくらい必要ですか?
ANSWER 21
基本的に口から1日1500ml位の水分が取れれば点滴は不要です。ただし胃食道逆流症で十分に口から水分が取れない場合は不足分を点適で補う必要があります。そのほか下痢,発熱時は必要に応じて点滴治療を受け脱水を予防したほうが良いでしょう。吐き気、めまいが強いときも点滴を行うと症状が楽になる場合があります。点滴治療はあくまで脱水の治療であり、点滴をしたからといって髄液が増えるわけではありません。点滴の内容は等張液といって血液浸透圧と同じもの(5%ブドウ糖、生理食塩水、ラクテック、ヴィーンFなど)を用いています。
![]()
Q22
胸郭出口症候群との関連はどうですか?
ANSWER 22
胸郭出口症候群の症状は頚部痛、肩甲部痛、胸痛、肩痛、上肢の痛みしびれ、握力低下、洗濯物を干すのがつらいなどの症状です。多くは斜角筋という筋肉が過度に収縮し腕神経叢を圧迫するために症状が出現します。脳脊髄液減少症では頚部の筋肉が全体的に常に過緊張状態にあり高率に胸郭出口症候群の症状を呈します。大部分は治療後筋緊張がほぐれると症状が改善します。約1割は特殊な治療が必要となります。数回の腕神経叢ブロックで改善することもあり、頚部のマッサージでよくなることもありますが、これで改善しないときは手術治療を行います。手術は全身麻酔で頚部を4cmくらい切開し顕微鏡を用いて前斜角筋を切断し神経の圧迫をとります。症状は3ヶ月くらいでかなりよくなりますが多少の症状は残ります。入院期間は4−5日です
![]()