2009/2/2
午後1時半 健康福祉部長 総務部長にそれぞれ
脳脊髄液減少症の治療を 和歌山医科大学付属病院にて実施していただけるように要望書を提出しました。

2008/10/3

平成20年度学校保健 学校安全講習会開催
主催 和歌山教育委員会
県民交流プラザ 和歌山ビッグ愛 1F大ホール
対象 各学校(幼稚園を含む)長 又は教頭
市町村教育委員会の担当職員 養護教諭
 13:30 講義 
「脳脊髄液減少症の18歳未満の患者の実態について」
NPO法人脳脊髄液減少症患者・家族支援協会 中井宏
 14:30 講義
「脳脊髄液減少症について」
太田又夫 先生
 200名に近い方が聴講くださいました。

2008/8/1

本日8月1日午前11時半 知事室において仁坂県知事と患者さま
3名とともに種々懇談させていただきました。
 
今後 更に連携をとり脳脊髄液減少症を推進していくことになりました

2008/7/15

本日 仁坂和歌山県知事が 和歌山としての第一歩として
県内の脳脊髄液減少症の診療機関を調査し 県の公式HPに記載されることを発表した
 イエローベルト運動 17県目となる。関西では初となる

病院情報はこちら

記者会見の内容

●脳脊髄液減少症の診療が可能な県内の医療機関について
 
 脳脊髄液減少症の診 療が可能な県内の医療機関を発表させていただきます。県のホームページでも公表していきます。交通事故でむちうちなんかになると、いつまでも頭が痛いとい う症状を訴える人が多いのですが、原因がわからなかったのです。硬膜がちょっと破れて、そこから脳脊髄液が他の部分にしみ出し、減少することによって不調 が発生するのではないかという説が有力になりつつあります。硬膜の修復については、ブラッドパッチといって、血で固めるらしいのです。血で固めると、その 上にだんだん筋が出てきて、最終的には戻るのだそうですが、ブラッドパッチ療法ができるお医者さんも県内に増えてきました。ブラッドパッチ療法を実施して いる病院は、資料では4箇所あります。不調な方は、こういう病院で治療してもらったらいいし、その前提として脳脊髄液減少症かどうかを診断していただくの は、資料の調査結果@及びAの病院でということで、不調を訴えておられる方は受診されたらいいと思います。
 
毎日新聞:脳脊髄液減少症のことですが、今こういう調査をして発表するというのは、何か理由があるのですか。
 
知 事:この時期にこれをやらなければいけないという理由は、特別ありません。医学界ではだんだんとこの病気の正体が分かってきて、ブラッドパッチ療法が割と いいのではないかということになったわけです。むちうちなど交通事故の後遺症でずっと悩んでいる人がものすごく多くいますが、そういう方々にとっては、一 刻も早く原因を究明して、これで治るのなら後の人生がものすごく楽になります。ですので、大いに宣伝をしようと考えています。
 
 私自身 も「それはなんだ」というところから始まるわけです。むちうちなどは「治癒には大分時間がかかる」、あるいは「ずっと悪いらしい」と思い込んでいたわけで すが、皆さんに理解いただき、原因があってそうなる部分もあるので、そうだと診断がなされれば、苦痛から逃れられる可能性もあります。そういう技術を持っ ている和歌山の病院も結構あるのです。一度ちょっと診てもらってくださいとPRしようということです。
 
毎日新聞:昨年、この病気の患者団体さんが医療機関の紹介の申し入れを県にされたと思います。和歌山には、東京と和歌山の患者団体の事務局で中心的役割をされている方がいらっしゃる。そういうことも背景にあるのですか。
 
知 事:私は、どんどんやったらいいんじゃないかと申し上げました。調査することになったのは、和歌山で活動しておられる方々を中心とするような団体からの申 し入れなども刺激になっていることは事実です。活動家は、自分以上に他人のことも面倒をみようという気持ちで活動するのですから、非常に評価すべきだと思 います。
 
毎日新聞:県立医科大学が入っていないのはどうしてですか。
 
知事:理由は特にありません。ブラッドパッチ療法をまだやっていないだけで、大きな病院ですから専門家も多くいるので、いずれできるようになると思います。


2007年3月7日

本日、和歌山県庁において、正午より小濱 孝夫福祉保健部長に、県知事及び福祉保健部長あての要望書を提出しました。
・要望書の内容は、新潟県庁に習い、和歌山でも県内90数件ある病院に対し脳脊髄液減少症の治療及び診察を行っているかどうかのアンケートを実施し、その結果を県庁HPに公開していただきたいというものです。
県側は、『今後国の動向や医学界の動向を見極めながら対応していきたい』と回答しました。
・当面は和歌山県医務課が管理する和歌山県庁ホームページ内の医療情報のページと当協会のホームページがリンクを張ることになりました。
詳細は、協会HPトップページにて。
是非、皆様の地域でも、同趣旨の要望書を提出願います。
今回、提出した要望書を雛形にさせていただき、協会ホームページにて公開してまいります。
なお、今日の要望書提出には、各メディアが参加してくださいました。早くも夕方発売の「和歌山新報」に記事がでました。
 

脳脊髄液減少症の診療病院に関する要望書
1.要望要旨
脳脊髄液減少症を診療する病院の実態調査、及び県庁ホームページにて診療病院の公
開についての要望。
2.理由
2004 年9 月28 日和歌山県議会にて、国に対し脳脊髄液減少症の治療推進と研究・保険適用
を要請する「意見書」が採択されました。その後も急速に同趣旨の意見書を求める声が全国に
波及して行き、本年3 月1 日現在で47 都道府県中、44 都道府県にて意見書が採択されており
ます。また、市議会レベルにおきましても804 ある市の中で確認が取れているだけでも106
市議会で同趣旨の意見書が採択されております。
当該傷病に関しては、交通事故や軽微な外傷により髄液が漏れることで発症することは古く
から知られていました。しかし、その発症メカニズム、主治療であるブラッドパッチ療法につ
き、医学的もしくは科学的なコンセンサスが得られていないという国の判断でブラッドパッチ
治療が健康保険適用外であるため自由診療となったり、また診療を実施している病院が少なく
患者さんは診察までに長くて2 年を持たねばならなかったりと尋常ではない状況が全国的にあ
ります。これらの理由により、患者さんにとっては大変厳しいのが現実です。
しかし、明るい希望もあります。財)脳神経外科学会は昨年の10 月20 日「脳脊髄液減少症
の現状と問題解明に向けて」と題してシンポジウムを開催しました。また、シンポジウム後、
記者会見が行われたなかで、「学会側からは1 年以内にガイドライン診断基準を作って国民の
皆様に貢献したい」という趣旨の発表がありました。
このような状況下で全国にさきがけ、新潟県が前述の状況を鑑み、新潟県内の病院に対しア
ンケート実態調査を実施しました。アンケートの結果から診察をおこなっている病院は県内に
19 施設、ブラッドパッチ治療をおこなっている病院は8 施設と判明し、病院名を県庁ホーム
ページにて公開しております。その趣旨は以下の内容です。*「髄液が漏れることにより様々
な障害を引き起こす「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」につきましては、最近マスコミな
ど取り上げられているところですが、患者さんの多くは診療及び特定の治療法を行っている医
療機関を探すことに大変苦労している状況です。この度、新潟県では県内の病院の協力を得て、
「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」に関する調査を行いました。*
各自治体での、このような判断・実施は患者さんに取っても、関係者各位にも大変有用な素晴
らしい事と認識し高く評価しております。
つきましては和歌山県にあっても県民患者さんらの救済のため、同趣旨の実態調査・ホーム
ページでの公開を強く要望するものであります。
以 上
2007 年3 月7 日
和歌山県知事 仁 坂 吉 伸様
福祉保健部長 小 濱 孝 夫様
 
脳脊髄液減少症和歌山患者会
NPO 法人 鞭打ち症患者支援協会
代表 中井 宏



和歌山勉強会経理
2005/11/19
11月19日 脳脊髄液減少症和歌山勉強会が午後2時より開催され大成功に終わりました、ほぼ満席の状態で、TV局 6社多くの新聞社さまの参加がありました、夕方のTV和歌山のニュースでさっそく紹介されました。
 
ただし、お詫びもございます。
まず 入念に打ち合わせしていた スタッフ数名(東京からの飛行機の便が定刻よりかない大幅に遅れ)急遽 数名の会員さんに「受付業務を御願いしました、打ち合わせもしていなかったために、会員さまや参加者の皆様にかなり混乱させてしまいました」
 

やはり「つくば勉強会同様 パソコンとプロジェクターの愛称があわないものもあり 調整に時間がかかるなど、」様々な不手際があり皆様に迷惑をおかけしたと思います。
さらに多くの協会員さまがおこしになられたのですが、あまりにも私が多忙であったためにお一人お一人にじっくりお話する時間もございませんでした。本当もうしわけなく思っております。
 
ただ会自体は大成功であったと思います。後の懇親会も大成功でありました 成功に導いてくださいました、担当議員様
県職員の黒田様 丸岩様 講師を務めてくださった4名のドクターさま 寄付をしていただいた 潟Cトミックさま
小佐田興業様 一般の寄付をしていただいた方々
協会員の皆様
そういった皆様のご協力のおかげで会は大成功に収めることができました 本当ありがとうございました
 

中井

平成16年4月9日 和歌山県庁にて
午後2時半より 
和歌山県庁にて木村良樹県知事に「低髄液圧症候群和歌山県患者支援の会」の皆様より2000名の署名用紙(BP療法を県内にて要望する)が手渡された。
知事は「大変すばらしいことだ、ぜひ県としてもNPOと協力していきたい。担当者を紹介しますから、ともにがんばりましょう」との返答がありました。
さらに「次回県議会では千葉、新潟同様に大臣、首相あての国への意見書をぜひ可決させましょう」という返事をいただきました。
面会には支援の会の世話人であるドクター2名から知事に MRI画像を用いた細かい説明がありました。
なおメディア関係の出席もありました。
 

平成16年9月29日 和歌山県議会

脳脊髄液減少症の治療推進を求める意見書 16. 9.29 が和歌山県議会(平成16年9月定例会)において可決されました。

                低髄液圧症候群の治療推進を求める意見書
 
 交通事故、スポーツ障害、落下事故、暴力等その他頭頸部や全身への強い衝撃によって、脳脊髄液が慢性的に低下する低髄液圧症候群のさまざまな症状によって苦しんでいる患者は全国から数多く報告されている。
 これまでの医療現場においては、低髄液圧症候群の原因が特定できなかったことから「怠け病」あるいは「精神的なもの」とされて周囲の理解が得られず患者の肉体的、精神的苦痛を軽減することはおろか、むしろ苦痛を助長する現状であった。最近この疾患に対する治療法としてブラッドパッチ療法が開発され、その治療効果が報告されている。
 しかし、頭頸部を中心とした外傷といわゆる「むち打ち損傷」は、その因果関係を証明する報告は数多くあるものの「むち打ち損傷」を原因とする低髄液圧症候群の治療法であるブラッドパッチ療法は保険適用がなされておらず、治療法の普及が遅れている現状であり全国的にもこの治療法を行う病院は少ない。
よって国におかれては、以上の現状を踏まえ、次の事項について適切な措置を講ずるよう強く要望する。
                                  記
 
1 低髄液圧症候群についてのさらなる研究の推進とブラッドパッチ療法を含め いわゆる「むち打ち損
  傷」の治療法を早期に確立すること。
2 ブラッドパッチ療法に対して保険を適用すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
   平成16年9月29日

                                      和歌山県議会議長  小川 武
                                          提出者
                                                門   三武博
                                                玉置   公良
                                                村岡  キミ子
                                                新田   和弘
                                                和田   正人

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣

和歌山では 2004/11/21
和歌山では脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)患者会の
参加人数が増員の一報だ。
さらに治療をされているドクターが和歌山医学会等での発表を盛んに行ってくれたために。 病院から 弁護士から協会に患者さんを紹介したいというケースが増えています。
 
ドクター 患者会 行政が協力している地域は啓蒙が早いようです。


関連記事
2004/12/29
和歌山新報


2004/10/1
和歌山新報




2004/5月号和歌山県民だより


2004/4/28和歌山新報


和歌山県議会


1.和歌山県議会/県議会活動/平成16年2月定例会第4号の議事録全文1

○角田 秀樹君
 おはようございます。ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 知事は、これからの行政と民間団体のあり方の一つとして、NPO法人については積極的に支援をしていく旨の表明をされております。実は、私の知人でもあり、また友人でもあります中井宏さんという方が和歌山市内におられます。彼は、二〇〇二年八月の二十七日に認可を受けたNPO鞭打ち症患者支援協会の代表理事を務めて、現在活発に活動をしております。そのきっかけは、ブラッドパッチ療法を受け、むち打ち症が完治したからであります。現在、全国からむち打ちの治療についての問い合わせが彼のもとに殺到しております。中井氏本人も家で転倒したときに首にけがを負い、その症状が発症したのは不幸にもカナダでの留学中でありました。そして、数々の病院で治療を受けてまいりましたが改善せず、長年今日まで苦しみ抜いてきた一人でもあります。したがいまして、彼は、何とかしてそういった症状を持つ相談者の解消のために、現在東奔西走の毎日であります。その彼が言っておられましたが、今までむち打ち症は、ある程度の治療で抑えることはできますが抜本的な治療がなかなか見つからなく、他人から見れば「うつ病では」と言われたこともあったそうであります。
 
 本日、皆様方の席上にお配りさしていただきました特定非営利活動法人鞭打ち症患者支援協会の「会報」にも掲載されていますように、低髄液圧症候群いわゆる脳脊髄液減少症は、全国には多くの患者がおり、適正な治療を待ち望んでおられます。「会報」にも書かれているように低髄液圧症候群は、主な原因とされるものに、軽微な外傷、例えば交通事故、スポーツ外傷、分娩、くしゃみ等によって硬膜に穴があいてしまい、そこから髄液の量が低下し、さまざまな症状が複合的にあらわれてきています。──この「会報」の一ページ目のQアンドAのAの前段の部分ではございますが──そこから髄液の量が徐々に減少し、そして引き起こされる症状、例えば慢性疲労症候群、思考力低下、記憶力低下、目まい、倦怠感、慢性頭痛、吐き気、うつ症状、睡眠障害などが挙げられます。専門医にかかっても検査結果は原因が不明で、怠け病あるいは精神的なものと判断され、患者の肉体的・精神的苦痛ははかり知れません。
 交通事故等によるむち打ち症患者数は全国で約二十万人以上いるとされ、これまで多くの人々が半ばあきらめた状態で、日々苦しい思いで過ごされてこられました。以前、私の上司もよく言っていたことが思い出されます。「雨が降る前の日は必ず首から頭にかけて重苦しい」と言ったことを。ところが、最近、この病気に対する治療法ブラッドパッチ療法が開発され、その治療効果がテレビ・雑誌にも紹介され、医学的論文も通り、世界頭痛学会でも反響を呼び、大きな注目を浴びるようになりました。現在、全国で二十五カ所の病院でこの治療が行われるようになり、長年苦しんできた患者にとってはこの治療法は大きな光明ともなっております。
 お配りいたしました「会報」の二ページ目、各病院における臨床データを見ますと、検査患者七百八十四名中、陽性患者は六百十九名で、それぞれの発見率また改善率が示されております。また、次のページにはこの病名についての解説や疾患概念の違い、また診断方法、さらには、最後のページにもなるんですが、体験談がございまして、「二度の自殺未遂を乗り越えて 五十年来の苦悩が解決!」といったことも掲載をさしていただいております。
 また、神奈川県にある平塚共済病院脳神経外科部長の篠永正道ドクターが昨年十月、仙台にて脳神経外科学会総会でブラッドパッチ療法の有効性を発表され、さらに本年五月十六日には、最も権威ある第二十四回日本脳神経外科コングレス総会が徳島で開催予定されております。「頭痛のみかたと治療」の課題で、篠永ドクターは低髄液圧症候群について論文を発表する予定と伺っております。また本県では、一昨年十二月二十二日に国立和歌山南病院でも講演されたとお聞きいたしました。しかしながら、この和歌山県においては、この治療を行う病院は一カ所もございません。したがって、患者は大変な苦痛を伴いながら時間と費用をかけ、他県の病院まで行って治療を受けているのが実情であります。
 以上のことから、この病気と患者の置かれている現状の認識について、また医療最先端技術を持つ県立医科大学を初め県内病院においてブラッドパッチ療法が受けられる体制の整備について、知事のお考えをお伺いいたしたいと思います。


○知事(木村 良樹君)
 むち打ち症など低髄液圧症候群についてお答えいたします。
 むち打ち症やスポーツ外傷等により脳脊髄液が減少し、慢性的な頭痛、目まい、倦怠、集中力低下等、さまざまな症状がある低髄液圧症候群につきましては、現在のところその病態はまだ十分解明されておらず、この治療方法の一つとされるブラッドパッチ療法につきましても各方面でこの療法による治療が試みられておりますが、その有効性等について医学会の評価が定まっていない状況にあると認識をしているところでございます。しかしながら、マスコミ等でもブラッドパッチ療法の効果が紹介され、全国的に注目をされるとともに、この治療法の確立を推進してほしいという要望も出てきているところでございます。
 むち打ち症等でこれらの症状に悩む患者さんにとってはより多くの治療法の確立とその情報の提供が待たれるところであり、県としても、当面この研究の進展状況や国の動向等の情報収集等に努めてまいりたい、このように考えております。

○角田 秀樹君
 ただいま知事並びに関係部長にご答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 初めに、きょう「会報」をお配りをさせていただきましたこのブラッドパッチ療法というのは、全国で二十五カ所でしか治療がされておりません。したがいまして、第一問でも申し上げましたとおり、自分の病気を抱えながら現在神奈川県で治療を行っておられるという方もおいでになりますし、せっかくと言ったらおかしいんですが、県立医科大学を持つ本県においても、一日も早くこういった患者の方々に対し治療を施していただける、そういう体制を強く要望しておきたいと思います。



2. 和歌山県議会/県議会活動/平成16年6月定例会第四号の議事録全文

○角田 秀樹君

最後に要望でございますが、本年二月議会で一般質問をさせていただきました脳脊髄液減少症、いわゆるむち打ち症や慢性疲労症候群等にブラッドパッチ療法の効果について、事例を示しながら質問をさしていただきました。NPO・鞭打ち症患者支援協会が発行いたしましたパンフレットを皆様にもごらんいただきましたが、知事にもまた御理解を求めさしていただきました。その後、「県議会だより」をごらんいただいた方や、テレビ報道等でこのブラッドパッチ療法の有効性が報道され、私のもとはもちろん、NPO代表の中井さんのところにもたくさんの方々から問い合わせや病院紹介の依頼が殺到しているのが現状であります。
 このような症状で多くの方が苦しんでおられる状況をかんがみ、さきの議会でも強く要望いたしましたが、一刻も早い段階で最先端の医療技術を有する本県の県立医科大学において治療できる体制を確立していただきたく、再度知事に対し強く要望をさしていただき、質問を終わります。

3. 和歌山県議会/県議会活動/平成16年12月定例会第四号の議事録全文
○角田 秀樹君

私は、以前からこの症状でお困りの御家族に接するにつけ、何とか支援の方策がないかと思案をしているときに、今夏、さきの九月議会にて皆様方の御協力を得まして意見書を採択していただきました脳脊髄液減少症、いわゆるブラッドパッチ療法について皆さん方に大変お世話になりまして採択をしていただきました。このブラッドパッチ療法の意見交換会が大阪で行われました。そこに私も参加をさせていただき、各地よりドクターや、また他府県の議員も参加しての意見交換が濶達に行われました。
 席上、兵庫のドクターより、来る十二月十二日にこのブラッドパッチ療法について、新潟においては医療関係者による講演会が予定されておりますと。日曜日でありますけれども、また和歌山県におかれましても医療関係者の方にぜひとも御参加をしていただければ幸いか、こういうことのお話もございましたので、添えてお話をさせていただきます。

4.平成17年6月定例会2005年6月22日・水曜日
○角田 秀樹君
ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして早速、一般質問をさしていただきます。
 まず初めに、むち打ち症患者に対する県立医大における検査体制と治療の確立についてお尋ねいたします。
 昨年の二月、そして六月、十二月議会において、むち打ち症に関する発言の機会をいただき、質問をさしていただきました。その後、ブラッドパッチ療法については、白浜町在住の方が議会報を見られ、突然私どもに来られ、「実は私もその治療法で、長年むち打ち症で苦しんでいたのがうそのように治りました」と。今後もこの活動を一生懸命に取り組んでほしい旨の話をされて帰られました。突然の訪問に正直少し驚きましたが、本当に感動の一瞬でもありました。

さらに、昨年九月議会では皆様方の御理解と御協力により意見書も御賛同いただき、全国の議会においても、現在着実に進んでいる状況を御報告を申し上げたいと思います。
 また、進捗状況につきましては、本日皆様方のもとにお配りをいたしましたこの「会報」に詳しく掲載をさしていただいております。「脳脊髄液減少症はいよいよ第二ステージへ」というこういう「会報」でございますが、この四ページ目をできましたら見ていただきたいと思うんです。
 診療実態調査というのがございます。全国の協力病院において現在治療を受けられた患者さんの実態をグラフであらわしていただいております。赤色、黄色、青色、そして紫というふうに分類をいたしまして、赤の七三・五%の方は今回の治療法で改善傾向、そして、黄色の四二・四%の方が社会復帰を果たしております。また、青、紫色の現状維持並びに変化なしと悪化では二五%の結果として報告がございます。この調査に御協力いただいた病院名と医師名も右側に掲載をしております。また左下には、事故等での発病後二年未満の改善率では、七八・九%というすごい結果報告がなされております。それ以外の詳細については、時間の関係もございますので、お手元の資料どおりでございますので割愛をさしていただきますが、このブラッドパッチ療法について、現在のところ保険が適用されておりません。いわゆる自由診療となっています。しかしながら、全国の専門医の中で、支持をされるドクターも飛躍的に現在増していることも事実でございます。
 去る六月十一日、大阪市中央区にて第三十五回日本ペインクリニック学会関西地方会が開催されました。会長はお隣の奈良県立医科大学麻酔科の橋爪圭司ドクターで、約三百名のドクターが参加した会合でございます。特別講演を初め、教育セミナー、シンポジウム、一般演題等の内容で行われました。教育セミナーでは、「脳脊髄液減少症の診断と治療の現状」と題して、日本医科大学脳神経外科・喜多村孝幸ドクターと寺本ドクターにより行われました。また、一般演題では、和歌山県のX整形外科病院の麻酔科医でございますXドクター、Kドクターが血行動態の改善と並行して症状の改善が見られた脳脊髄液減少症症例を発表されました。こういった医師の努力と研究に敬意を表するとともに、私自身、患者の方々とお会いするにつけ、全国で約三十万人にも達すると言われるむち打ち症患者への検査並びに治療体制の早期確立の重要性を強く痛感する一人でもございます。
 一方、このNPO活動が全国に波動を起こし、マスコミ各社がこの実態について、テレビ報道はもとより新聞報道にも詳細にブラッドパッチ療法について掲載されるようにもなりました。
 ここで、最近の記事を御紹介をさしていただきます。
 去る五月十七日、これは東日本版の毎日新聞社会面の記事でございますが、「交通事故でむち打ち症に」という題で「実は脳の髄液漏れ」と、五段見出しで取り上げられております。記事内容は、長野県の美容師の女性四十六歳。二〇〇二年六月、車を運転中、中央線を越えてきた対向車に衝突され、収容先の病院で全身打撲と首の捻挫と診断されました。後頭部を針で刺されるような鋭い痛みが続き、転げ回るほどの痛みが続いたが、整形外科医は「手の施しようがない」と話すだけでありました。やがて、同じ病院の神経内科医が脳脊髄液減少症の勉強を始めていたことがわかり、事故から約四カ月、数回のブラッドパッチ療法で症状が好転し、今では六割程度回復いたしました。しかし、保険会社との問題は残っていますという記事内容でございます。
 また、三重県の伊勢市では、元会社員四十四歳の男性の場合、二〇〇一年十一月、乗用車を運転中、運送会社のトラックに追突をされ、頭痛や耳鳴り、左半身のしびれで四つの病院で受診をしたが症状が治らなく、販売の仕事で立ち続けると首から背中に激痛が走り、医者からは「痛みとつき合うしかない」と、さじを投げられた状態であります。二〇〇三年、インターネットで脳脊髄液減少症を知り、会社を退職して神奈川県内の病院を受診、一回目のブラッドパッチ療法で耳鳴りもしびれもなくなり、三回目で完治したと実感されたのでありました。しかし、加害者である運送会社は、「事故と髄液の漏れに因果関係はなく、ブラッドパッチの費用を払う義務はない」と主張し、現在訴訟となっております。この男性は、外見からわからないために仮病と見られる、事実をどう伝えたらよいのかと嘆くと掲載されておりました。
 さらに、五月二十九日付の毎日新聞のオピニオンの欄に、「髄液漏れに苦しんだ三十五年」という題で、船橋市の主婦、森淳子さん(四十九歳)の記事では、中学二年生の夏休みに部活で毎日約十二時間のバレーボールに明け暮れていたとき、コーチの打ったボールを受け損なって脳震盪を起こすほどの強烈な実はしりもちをついたことに始まりますという内容でございます。当初は不調の原因は十五キロもやせたことだと思っておったが、しかし、だるさを初め痛みや目まいなどと闘うこと三十五年、近年は電磁波にも悩まされ、車内での携帯電話には苦しい思いもされました。回った病院は数知れず、不要な薬を飲んでは何度も倒れ、医者のどなり声も浴びたと書かれております。この主婦がブラッドパッチを知り得たのは新聞記事でありました。この記事の結びには、交通事故以外にも髄液漏れが発症することがあり、治療法もあるという事実と、また早期の治療に対応できる病院がふえることを切に願っている、そして最後に、文章にあらわせないほどの苦しみを味わったこの三十五年を私はこれから取り戻しますというふうな内容で結ばれておりました。
 このような事例は、まだまだたくさんございます。
 私、先日、五月の二十三日、千葉県庁の議員会館にて、堂本県知事ほか県庁関係職員約六十名が出席されました脳脊髄液減少症についての勉強会に出席をさしていただきました。講師に国際医療福祉大学附属病院の脳神経外科教授・篠永正道ドクターが立たれ、今日まで篠永ドクター自身約一千例近くの患者さんの検査や治療を通じた貴重な講演を聞くことができました。また、職員の皆様も、最後までだれ一人席を外すことなく聞き入っておられたことが印象でございます。また茨城県では、年内中に専門家を招き、患者会とともに勉強会を実施するということでもあります。
 そこで感じたことは、先ほどの投稿された記事内容にもございましたが、この治療については、早期発見はもとより、適切な検査体制と治療に対する認識の向上が不可欠であると思われてなりません。勉強会では、「脳と脊髄の間を脳脊髄液が循環しており、外部からの衝撃で脳や脊髄を包む硬膜から液が漏れると脳の位置が低下する影響で頭痛や集中力低下、また睡眠障害など、多様な症状を引き起こすという病気であります」と、改めて啓蒙活動の必要性を認識させられました。
 また、先日、高野口の方から私どもにお電話をいただきました。この方は六年前に交通事故に遭い、当時の紀北方面の病院で治療を受け現在に至っていますが、右半身がどうもぐあいが悪く、しびれや重いものが持てず、気分が悪くなれば座っていてもどうにもならなくなり横にならざるを得ない状態の方でございました。NPOの中井代表とも御相談をし、私も付き添い、先日、和歌山市内のK病院で診察をしていただきました。結果は、脳脊髄液減少症ではありませんでした。しかし、別の治療を選択すべきという適切な進言を受け、しかるべき病院への紹介状もいただき、その方は明るい顔で帰られました。こういうケースもございます。適切な検査を受けることにより、結果こそ違いましたが、その患者さんにとってみれば一つの光明が見えたのではないでしょうか。後日、私のもとに、本当にありがとうございましたという感謝のお電話も入っておりました。この六年間ゆううつな日々を送り、治療のめどさえ不透明な毎日は、その人でなければわからないことだと思います。私は、そういった人のためにも何かお役に立てればと思う一人でございます。
 むち打ち症は痛みの原因が解明されないのが特徴で、今まで被害者が治療継続や後遺症に対する補償を求めても認められにくく、自賠責の後遺障害等級では後遺障害なしもしくは一番下の十四級、いわゆる局部に神経症状を残すといった判断をされています。ところが、二〇〇〇年になって一部の医師が、むち打ち症の原因は髄液が漏れている脳脊髄液減少症であると主張し始めたところから、大きくこの病気に対する見方が変わってきました。
 以上のことから、本県において脳脊髄液減少症の実態について、まず行政の関係者の皆さんに御理解していただくためにも、県主催で勉強会を開催していただきたいと思います。この件につきましては、福祉保健部長にお伺いいたします。
 また、県立医科大学附属病院における検査・診療体制の早期確立について、このことは学長にお伺いをいたしたいと思います。

○福祉保健部長(嶋田 正巳君)
脳脊髄液減少症の実態を理解するための県主催の勉強会の開催について、お答えを申し上げたいと思います。
 交通事故によるむち打ち症やスポーツ外傷などの原因により脳脊髄液が減少し、頭痛、目まいなどの症状が出現するとされる脳脊髄液減少症につきましては、現在のところ、その病態はまだ十分解明されておらず、その治療法の一つであるブラッドパッチ療法につきましても、治療成績などの報告がなされておりますけれども、その有効性については医学会の評価がまだ定まっていない状況にあると認識してございます。
 しかし、むち打ち症などでこれらの症状に悩む患者さんにとっては、より多くの治療法の確立とその情報提供が待たれるところでございまして、県としましても、勉強会を含め、引き続き国の動向や研究の進展状況などの情報収集等に努めてまいりたいと考えてございます。


○医科大学学長(南條 輝志男君)

医大附属病院における脳脊髄液減少症に対する取り組みにつきまして、お答え申し上げます。
 議員御質問のとおり、早期診断と適切な治療により脳脊髄液減少症に苦しむ患者様の苦痛を取り除くことは、医大附属病院にとりましても大切な診療行為であると考えております。現在、脳神経外科でMRIとラジオアイソトープによる脳脊髄液減少症の診断と治療を行っているところであります。
 また、むち打ち症のすべてが脳脊髄液減少症というわけではなく、その診断につきましては慎重な対応が必要であると考えております。
 なお、ブラッドパッチ療法につきましては、今後、健康保険制度が適用されました場合には、医大附属病院におきましても適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上です


○角田 秀樹君
このブラッドパッチ療法というのは、先ほど学長も申されたとおり、保険外なんですね。自由診療という形に現在はなっております。しかし、検査をしていただくということにつきましては先ほどの答弁でお聞かせいただきましたので、患者さんにとれば、先ほどのケースにもあったように、本当に脳脊髄液が減少しているのか、またその頸椎におけるところの損傷があるのかというところがわかれば、治療法もまた確立ができてくるというふうに思います。また、我々の団体もその辺はまた頑張ってまいりたいなと、こういうふうに考えます。
 あと、勉強会につきましては、福祉保健部長、日程等々いろいろ先方もございますが、開催した場合には積極的に動員をかけていただきまして御参加をいただきたいというふうに思います。それはまあ、あくまでも意見並びに要望とさしていただきまして。

5.平成十七年十二月和歌山県議会定例会会議録
第五号(十二月八日・(木曜日)

○角田 秀樹君
 ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさしていただきます。
 まず初めに、御報告を一点申し上げたいと思います。
 去る十一月十九日土曜、和歌山市にございます男女共生推進センター六階大会議室にて、脳脊髄液減少症和歌山患者会並びに和歌山県福祉保健部健康局医務課の共催により、また、NPO法人鞭打ち症患者支援協会の後援による勉強会を無事盛会で終えることができました。当日までの当局の御協力に、この場をおかりいたしまして、患者会を代表し、厚く御礼を申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
 当日は天候にも恵まれ、会場には医療関係者二十三名と行政関係者の方々も多数御出席いただき、本当に意義ある勉強会になったと確信をいたしております。また、患者会のメンバーも、遠くは北海道の釧路市からも駆けつけて参加されました。さらに、漫画界では有名なまつもと泉先生も神奈川県は川崎市より参加され、現在この「むち打ち症」と題した作品に取り組んでおられます。また、マスメディア関係では「いまじん」の制作部ディレクターの鈴木剛史氏ほか多くの取材者が出席される中、脳脊髄液減少症の実態について勉強会が行われました。
 勉強会冒頭、患者会を代表して和歌山市の中西さんより、「私の鞭打ち症の治療と裁判」と題して体験談発表がございました。ここで、御了解を得ましたので、当日の中西さんの原稿を少し皆さん方に御紹介を申し上げたいと思います。
 私は平成三年七月十二日、二トントラックで走行中、センターラインをオーバーして来た脇見運転の乗用車に正面衝突されました。その瞬間、首から背中にかけて電流が走ったような衝撃を受けました。救急車で病院に搬送されましたが、その時は背中に強い張りを感じた程度で、点滴を受けて楽になり、この程度なら大したことは無いと思い、タクシーで帰宅しました。
 しかし、その夜から体調が悪化し始め、翌朝には頭痛、頸の腫れ、目の奥の痛み、背中の痛みが強くなりました。すぐに角谷整形外科病院を受診し、治療を受けたのですが、症状は日に日に悪くなるばかりでした。微熱は常にあるし、自宅でもコックリコックリ寝るばかりでした。入院して、点滴、リハビリ、針治療、ホットパック、頸の牽引、マッサージなどを受け、ペインクリニックで神経ブロックを受けましたが、病状は悪くなるばかり。上半身に発作的に万力で締め付ける様な強い痛みに襲われました。左肩と首には卵大のこぶのような筋肉の固まりが出来ていました。
 毎晩、手の疼き、首の痛さで眠れず、板の間にタオルケットを敷いて、木製の圧迫器のとがった部分で首や背中を一晩中、押さえつけていました。
 リハビリ専門病院にも二カ月半入院しましたが、痛みや不快感の我慢が出来ず、入院中もスミヤ整形外科病院へ週一回神経ブロックに通いました。点滴と徹底したリハビリに取り組んだ結果、状態に少し改善が見られて退院しましたが、じきに元の木阿弥になってしまいました。
 そのような状況の中で、平塚共済病院の篠永教授の脳脊髄液減少症に関する報道番組をテレビで見たのです。放送されていた患者の症状が、私の症状とそっくりだったので、この治療法を試みてほしいと考えたのですが、なかなか実現できないでいたところ、半年ほど経過して、太田先生からこの治療が受けられるようになりました。暫くは生理食塩水を硬膜外に注入してもらい、頭の痛みが和らぎ体は少し楽になりました。
 平成十六年四月ブラッドパッチを受けるため、一回目の入院をしたのですが、そのときは急に締め付けられるような強烈な頭痛と発熱が起き、何度も吐き、水も受け付けない状態になって倒れてしまいました。部屋を暗くして、ベッドで微動だにできない、そして虫が部屋中を這いずり回り、口や鼻に入ってくる幻覚に襲われました。まさに七転八倒の苦しみを味わったのです。
 このような状況も少しずつ治まり、ブラッドパッチを受けたのです。施術後三十分位たって、全身が温かくなってきて、汗が出てきました。それまでは下半身が氷水にでも入っているように冷たく、真夏でも長ズボン下をはいて懐炉を手放せなかったので、この治療効果には本当に感激しました。
 十六年六月には、二回目のブラッドパッチを受けましたが、このときも同じく体が温かくなり、発汗もありました。
 十七年八月一日には三回目の、八月八日には四回目のブラッドパッチを首から受け、頭と首が楽になりました。術後の状態は少しずつではありますが、着実に改善されつつあると思います。
 何分にも、事故後十四年の長い年月が経過しています。劇的な改善は無理かもしれません。今日までスミヤ整形外科の太田先生、看護師さん達の懸命な治療と根気強く私の訴えに耳を傾けて頂いたことには、どれ程精神的に支えられたか知れません。
 まだ、右半身の強い冷えと痛み、右肩から腕にかけての、あたかも脱臼したかのような痛み、倦怠感、頭痛、睡眠障害などがあります。これからも各先生には全幅の信頼を寄せつつ、希望を持って前向きに治療を続けていきたいと思います。
 云々という、こういう体験談でございました。あとは、保険会社、また裁判の模様がありますので、本日につきましては割愛をさせていただきます。ただ、この十四年間の苦悩の日々を送った、しかし、このブラッドパッチに出会うことによりまして今日通常の暮らしを取り戻すことができたという、こういううれしさを体全体であらわされておりました。
 続いて、医師側からは太田麻酔科医、そして中川脳外科医、山口整形外科医の三名が受診例を披瀝されました。続いて来賓のあいさつ、順次式次第が進み、講演に入りました。講師には、現在、国際医療福祉大学附属熱海病院の脳神経外科教授の篠永正道ドクターが約一時間行い、引き続き質疑応答が出席されました複数の医師よりございました。
 以上が勉強会の報告でございます。
 そして、私自身の所感といたしまして、皆様も御存じのとおり、昨年の交通事故の負傷者数は過去最悪の百十八万人、過去交通事故に遭われ、むち打ち症で苦しんでおられる方の心中を察しますと、一日も早くこの治療について広く認知され、後遺症が改善されることを願うものであります。


 実例といたしまして、一回の血液注射、約二十ミリから三十ミリリットルで、寝たきり状態だった後遺症者が元気で歩けるぐらいまで急回復したケースもございます。今までの受診を受けた患者の約八○%は症状が好転していることも事実であります。
 今回、県当局の御尽力で開催できた勉強会は、過去、千葉県、長野県での開催内容から見れば本県での勉強会が一番中身の濃い内容であったと、参加された皆さんの感想であったことを申し添え、改めて心から御礼を申し上げる次第でございます。
 さらに、私たちNPO法人鞭打ち症患者支援協会もこの運動を推し進めてまいりますと同時に、県当局におかれましても、今後とも積極的にこの治療法に対しての御理解と御協力をいただきますよう強く要望をいたします。
 なお、関東方面においてですが、本日のフジテレビ、夜八時から「インサイド・ウオッチ」という番組がございますが、先日一月十九日に和歌山で行われましたこの勉強会の模様が十分間程度放映されると先ほど連絡が入りましたことをあわせて御報告を申し上げたいと思います。


○角田 秀樹君
まず初めに、先ほど報告さしていただきました脳脊髄液減少症のこの患者の会の各マスメディアの反応は、非常に驚愕をするような、そういう反応でございまして、本年中にNHKの和歌山、そしてまた、明年一月中にはテレ和歌さんの方でも当時の模様を放映していただくという、こういう内容になっております。
 ただ、今回、和歌山で県当局にも大変御協力いただきまして開催できたということは、西日本では初めてなんですね。いわゆる西高東低じゃなしに、逆なんで。今後、和歌山が中心となりながら西日本へのいわゆる啓発活動も我々もやっていきたいと、こういうふうに考えておりますので、またぜひとも御協力のほどよろしくお願いを申し上げたいと思います。

6.平成十八年六月和歌山県議会定例会会議録 第五号(六月二十三日・金曜日)


○角田 秀樹

最後に、これは要望でございます。きょうは議長にお許しをいただきまして、皆様のお手元に会報の資料をお届けさしていただいております。
 皆様のお力添えをいただきまして、このパンフレットにもありますとおり、現在、都道府県の枠を超え、そしてまた政令指定都市を初め各地で脳脊髄液減少症の理解の輪が広がり、ブラッドパッチ療法の保険適用の声が一段と高まる中、今通常国会の参議院予算委員会において、渡辺孝男議員の質疑に対し、厚生労働大臣、国土交通大臣、文部科学副大臣より脳脊髄液減少症について研究費を含めた積極的な答弁をいただきました。本当に、皆さん、ありがとうございました。二〇〇三年十月に千葉県より署名運動が広がり、今日に至っております。
 この十月には、山形大学医学部附属病院脳神経外科教授の嘉山先生より、脳神経外科学会の総会を京都で開催しようとの提案もいただいております。さらに、嘉山先生は、「患者が強く研究を望んでいると、それにこたえるのが医師の務めであります。何もしないで批判ばかりしているより研究することに意義がある」と言われ、あくまで患者本位でなければいけないと言われております。
 また、日本医科大学脳神経外科助教授の北村先生は、「脳外科医ではだれもがこの病態を勉強しなければいけない時期に来ましたね」とも言われ、今、この病態について積極的に取り組んでいます。
 本県の医大において、一日も早い段階でブラッドパッチ療法の研究に取り組んでいただきたいことを強く要望いたしまして、第一問を終わります。
 御清聴、まことにありがとうございました。

あと最後に、きょうお配りいたしました会報のこの件につきましても、近畿におきましては奈良の県立医科大学でもスタートをしております。また、滋賀県の医科大学の附属病院の脳神経外科の松田昌之教授の方も、診療の申し出があればさしていただきますという、こういうふうに近畿地区でもようやくたくさんの診療を受けられる病院が出てきたということで、非常に喜んでいるところでございます。
 また、県立医科大学、和歌山の病院においてでもひとつ研究の課題の一つにしていただきまして、このむち打ち症の患者の苦痛を取り除くためにも早期にスタートしていただきたいということを重ねまして要望し、質問を終わります。ありがとうございました。