長野県

2008.4.24
長野県庁公式HPで医療機関公開

平成19年9月定例会
脳脊髄液減少症対策について
牛山好子県会議員
1)県としての現段階での脳脊髄液減少症の認識や取り組み課題等について
知事にお聞きする

村井知事)
脳脊髄液減少症につきましてはお尋ねがございました。私の就任前ではございますけれども、平成17年に脳脊髄液減少症の患者会の方々が、当時の知事をお尋ねになりまして、この治療法の早期確立などを求めて3万4千人の署名を提出されていることにつきましては、重く受け止められております。
患者さんは、慢性的な頭痛やめまい、吐き気などに悩まされたり、集中力、思考力、記憶力の低下など様々な症状が現れると聞いております。
厚生労働省では今年度からこの疾患の診断基準や治療方法につきましては研究班を設置し検討を始めたということでありまして、まだこれは研究途上であります。そういう意味では行政として真正面から取り上げにくい問題がいろいろございます。
しかし、症状に苦しむ患者さんにとりましては大変切実な問題であり、治療法の確立を含めましては患者支援施策の充実につきまして、国に要望しているところであります。今後とも県として何ができるか、衛生部でよく検討をさせたいと思うところであります。

2)県としても脳脊髄液減少症患者の相談窓口の設置や支援体制の確立を図るべきと考えるがどうか
3)長野県内の医療機関の実態調査を行い県庁のホームページにて脳脊髄液減少症の治療を行っている医療機関名を公表すべきであると考えるがどうか

渡辺衛生部長)
先ほど知事がお答えしましたとおり、脳脊髄液減少症につきましては、今年度から
、厚生労働省が診断基準や治療方法について研究をはじめましたので、その動向を注視してまいりたいと考えております
県として、どのような支援ができるかということでございますけれども、新潟県、宮崎県では、県或いは県の難病相談・支援センターのホームページで、診察や治療に対応可能な病院を紹介していることを承知しております
まずは、疾病に関する医療機関の対応等につきまして実態調査を行うことといたしまして、、今後のことにつきましては、国の動向も踏まえ、県として何ができるか検討してまいります。

4)本年5月に文部科学省から「学校におけるスポーツ外傷等の後遺症への適切な対応について」の通達が出され、それを受け、県の教育委員会としての対応と課題の認識について、また市町村ではどのような対応されているのか、その状況についてお伺いします

山口教育長)
御指摘のとおり 本年5月に文部科学省から「学校におけるスポーツ外傷等の後遺症への適切な対応について」の事務連絡があり、各学校において適切な対応をするよう、県立・市町村立を含めて各学校に周知しました。
この疾患については医学的な解明が進められている段階ですが、スポーツ外傷等の原因による後遺症として通常の学校生活を送ることに支障を生じるという症例があることを理解したうえで、養護教諭を初めとして、学校全体が一体となって対応することが大切であると考えています。
そのために各学校に対しまして、事故発生後の児童生徒の心身の状態に応じ
養護教諭を含む教職員が連携しまして、学習面を含め学校生活の様々な面で適切に配慮するよう、今後研修会等で周知するとともに、市町村教育委員会に対しましても情報提供を行っていきたいと考えています。

牛山好子県会議員
(衛生部に対する要望の後に)
市町村教委、学校への脳脊髄液減少症についての正確な情報提供を行っていただきたいと思います。よくわからないというのが実情です。学校の安全管理マニュアルなどを作成して、事故の未然防止を図ることも併せて考えていただくことを要望して、私の質問をおわらさせていただきます。

2005/7/4
平成17年 6月定例会本会議−07月01日-05号

牛山好子県会議員

次に移ります。脳脊髄液減少症の治療促進についてということでお伺いします。
 この件につきましては、6月27日に3万4,170名の署名を添えて田中知事に、また、議長並びに議員の皆様には国への意見書提出についてお願いをしているところでございます。脳脊髄液減少症とは、交通事故、スポーツ傷害、落下事故、暴力などによる頭頸部や全身への強い衝撃を原因として脊髄硬膜が破れ、その結果、脳脊髄液が慢性的に漏れ続ける病気とのことであります。医療現場においても、エックス線、MRIなどの従来の検査方法では原因が特定できないため、外見何ともないということで、怠け者あるいは精神的なものと判断され、患者の肉体的、精神的な苦痛ははかり知れないものがございました。
 また、むち打ち症と診断されて長期にわたり後遺症に苦しむ患者の中には、交通事故の裁判で係争中の人も少なくありません。多くの人々が半ばあきらめの状態で長年にわたり日々苦しい思いで過ごしてきている現状です。
 ところが、この病気がむち打ち症の原因の一つとしても注目されております。この検査法、治療法が、ブラッドパッチ療法というんですけれども、この有用性も、治療を受けている患者の回復と情報の広がりとともに認識され、長年苦しんできた患者にとっては大きな光明となっています。ただ、現在では、長野県下では2カ所あるだけです。広大な面積を持つ長野県としては決して十分とは言えません。殊に、上田の病院にはこれまで患者が集中しており、思うように治療が受けられない現状も続いているとのことでございます。
 これまで、県内1人でこの治療に当たられてきたドクターは、県内でもかなりの数の患者がいると推定される、一人でも多くの患者を救うためにも、治療を行う医療機関がふえることはもちろん、せめて検査だけでも行ってくれる医療機関があるといいのですがと先日も言っておられました。
 数は全国で100万人を超えると言われております。交通事故による発症が多いことから、今後もふえ続けることは確実であろうと言われております。
 ただ、この病気についての認知はまだまだ高いとは言えません。研究が進み、より多くの医療関係者への認知が進み、ブラッドパッチ療法を初め治療法が確立して効果的な治療法、そして患者が苦しい症状から解放される、そのニーズにこたえる研究、治療の推進を図っていただきたいと思います。
 以下、お伺いいたします。
 署名を持って陳情された皆様からも、脳脊髄液減少症についてさらなる研究の促進と、この療法を含めた治療法の早期確立を国に対し要望してほしいとの訴えが知事にされておりましたが、この件について知事の御所見をお伺いいたします。
      〔知事田中康夫君登壇〕

◎知事(田中康夫 君)これは、過日、皆様ともお目にかかってお話をしたわけでございます。その際、私どもの衛生部長の澤田祐介も同席をいたしましてお話をいたしましたが、この点に関しましては、現在の外傷に起因する脳脊髄液減少ということのほかに特発性低髄液圧症候群というものもあって、その疾患の定義自体がまだ確定をしているという状況ではございません。
 脳神経関係の学会として日本脳神経学会というものがございますが、昨年の10月に第63回の総会が名古屋で開催されまして、この中で、いわゆる発表の6演題のうちに脳脊髄液減少症という名前が記されておりましたのは2題でございます。
 この点に関しまして、東京慈恵医科大学の脳神経外科の教授で日本脳神経外科学会の評議員であります大井静雄氏に照会をいたしましたところ、現在、学会内部では、この診断基準や診療方法についての公的な議論というものはいまだ行われていないということでございます。また、ブラッドパッチ療法の検討というものもこれはまだ行われておらず、学会として問題として取り扱うという段階にもまだ至ってないということでございます。
 でありまして、無論、この問題と直面する患者であられる方々のグループの御希望を、一部の医師の方々がそれとともに取り組まれているということで、学会として保険診療を認めるか否かという、そうした検討をするという段階にもまだ至ってはいないというお話でございました。
 こうした中で、無論、患者さんであられる方々というもののまさに直面している問題ということは、非常に心情は察するところでございまして、正式な治療法というものが確立されるところを願っている点でございます。
 ただ、今申し上げましたように、研究や検証が残念ながら客観的に見てまだ不足をしていると。学会においてもそうした段階にとどまっているということであります。ですから、これは、やはり本県というよりも、むしろ国レベルでさらなる研究の進展によってこの病態の解明を一層促進させるということが望ましいかと思っております。
 本県としては、この症状に悩まれている患者の方々のお話というものは、これは他のさまざま、県民であられる限りはさまざまな病気等に関しましても衛生部は対応を窓口としていたしておりますので、今後も引き続きさまざまなお話をお聞きする窓口というものに関して考えてまいりたいと、このように考えております。
      〔36番牛山好子君登壇〕

牛山好子 君)知事、この患者の方からの要請でございました、国の方に対して要望していただきたいということについては取り組んでいただけるということでよろしいのでしょうか。
      〔知事田中康夫君登壇〕


知事(田中康夫 君)それは、先般、患者の方々とお目にかかったときにも、国レベルでの研究の進展ということを望むということに関しては国の側に対して述べるということでございます。

牛山好子 君)衛生部長にお伺いしたいと思います。
 いわゆる髄液が漏れるということによって、どのような症状が起きてくるのか。患者の皆様の話によると、ほとんどすべての方がなかなか原因がわからず、また症状が改善されないために医師、病院を渡り歩くことを繰り返してきたとおっしゃっておりました。
 このような患者に対して、少しでもまた近いところにこの病気の理解を持った相談窓口があればというふうに思います。この窓口を県で設置することはできないものでしょうか。この件について衛生部長の御所見をお伺いします。2点お願いいたします。
      〔衛生部長澤田祐介君登壇〕

衛生部長(澤田祐介 君)お答えを申し上げます。
 脳脊髄液減少症という、病気の中でも極めて数の少ないまれなことなので、少し例えを使うことをお許しください。
 医学は科学です。科学というのは客観性と再現性を追求します。例えば、純酸素を1、純粋な水素を2持ってきて、ある一定の圧をかけて、ある一定の温度を上げて、そこに電気的なショックを与えると水になるというのは、これはだれがやってもなることで、何回やっても水になりますから、これは実証されたこととして科学として認められるわけです。
 病気の場合は、1個1個人間が違いますから、全く100%同じになるとは言わないまでも、こういう病気に対しては、こういう方法での治療を行うと、こういう結果がこれぐらいの割合で出るだろうというふうに、対象と方法と結果と三つそろえて初めて安心して仕事ができます。
 つまり、この病気に対してはこれぐらいの薬の量を、普通は何ミリグラム・パー・キログラム、1キロ当たり何ミリグラムの薬を例えば2週間とか3週間とか続けるとこの程度の症状がとれるという、そういう検証がずっと行われてきてできますので、私たちも安心して初めての患者さんに対しても決められた薬が出せますし、決められた治療法ができます。
 ところが、この脳脊髄液減少症というのは、今知事の答弁にもありましたが、特発性という名前がついたり、低圧という名前がついたりということで、その病態そのものどころか、病気の名前すらまだ決まってはおりません。それから、議員のおっしゃいましたブラッドパッチという治療法ですけれども、普通は何ミリグラムの薬をどのぐらいとか、どことどこをつなぐといったことがしっかりとわかるわけですが、このブラッドパッチという療法は、男性に対しては30tぐらい、女性に対しては20tぐらいの血液を硬膜外、漏れた首筋のところに入れるという治療法です。
 私は医者になって30年たちますが、一度として、男の人にはこれだけの治療ね、女の人にはこれだけの治療ねという、体重とか年齢を全く考慮しないで男女別に分けた治療法を行ったという治療法は、いまだかつて聞いたことも、見たことも、やったこともございません。そして、その効果は、30%以上の方に効果がないというふうにも言われておりますし、一体どういう症状の人にそれをするとどの程度の症状が治るのかといった、そういう検証も全く行われておりません。つまり、対象と方法と結果という、科学として必要な三つの条件がどれもいまだ十分には整ってはいないということになると思います。
 ですから、私たちとしては、お気の毒な状態があるということはわかります。これは、皆さん方、議員さんの中にも、盲腸の手術、虫垂炎の手術をされたときに腰に麻酔をされた人がいると思います。腰に麻酔をして、その後、必ず一日は寝ておれと言います。それを動くと、麻酔をすることで脊髄液を抜くことになりますので、そうすると後で頭が痛くなって、首筋が張って、何とも動けなくなってしまうという大変強い症状が出てきますので、そうなります。それから、その症状が強いこともよくわかりますが、このブラッドパッチ治療法というのを私どもの方として積極的に推奨しろというふうに国の方に申し上げるということは、ちょっと難しいのかなと思います。
 ただ、今申し上げましたように、その方々の苦しみというのは確かにあることは医者としてよく承知しておりますので、県としては、今おっしゃった上田の病院ということではなくて、県としてその方々の御相談窓口、そして診断、治療という窓口をどこか県として考慮して、患者の会の方々にお知らせして、御相談を受け付けて対症療法を行い、診断ということまでは行うという、そういう窓口病院を何とか早急に考えようというふうに思っております。それは実行させていただきたいと思います。
 以上です。
      〔36番牛山好子君登壇〕


7/4長野県議会において全会一致で国に対しての「脳脊髄液減少症の治療推進を求める意見書」が採択されました。
http://www.pref.nagano.jp/gikai/tyousa/index.htm
全国で8都府県目になりました。(ブルーベルト運動)

 

       脳脊髄液減少症の治療推進を求める意見書

2005年7月4日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣  様
厚生労働大臣

  長野県議会議長
萩 原 清

地方自治法第99条の規定により、下記のとおり意見書を提出します。

脳脊髄液減少症は、交通事故、スポーツ障害、落下事故、暴力などによる頭頸部や全身への強い衝撃によって脳脊髄液が慢性的に漏れ続け、さまざまな症状を引き起こすものであり、この症状によって苦しんでいる患者は数多く報告されている。

 これまでの医療現場においては、この症状の原因が特定できなかったことから、「怠け者」あるいは「精神的なもの」とされて周囲の理解が得られにくく患者の肉体的・精神的苦痛を軽減することは困難な状況であった。最近、このような症状は脳脊髄液の減少に起因することが究明されてきており、この疾患に対する治療法としてブラッドパッチ療法が開発され、この治療を受ける患者が増えているところである。

 しかし、医療の中での認知度は高いとは言えず、全国的にもこの治療法を行う病院は少ない状況にある。また、頭頸部を中心とした外傷といわゆる「むち打ち損傷」は、その因果関係を証明する報告は数多くあるものの、脳脊髄液減少症に由来する「むち打ち損傷」の治療法であるブラッドパッチ療法は医療保険適用がなされておらず、普及が遅れている現状である。よって、国においては、こうした点を踏まえ、脳脊髄液減少症について研究を推進し、ブラッドパッチ療法などの治療法を早期に確立するとともに、治療法が確立された場合には医療保険を適用する措置を講じられるよう強く要請する




御礼
署名協力に御協力くださり誠にありがとうございました!
 

長野県脳脊髄液減少症患者会では。「脳脊髄液減少症の治療推進と保険適用」を求める要望書として
平成17年2月より県内で署名活動を行って参りました 、皆様方の御協力のおかげで6月26日で
34170人分の署名をお預かりました、この人数は今まで活動を行ってきている都道府県中で最高の
32568人分(京都)を上回る数となりました。ご署名頂きました方、又その取りまとめに御尽力頂きました
皆様方にあらためて厚くお礼を申し上げます。
 
患者会では去る6月27日に長野県庁に於いて田中康雄知事にこの署名を直接お渡しして国への働きかけを要請するとともに、この病態についての意見交換をもっていただきました。その後県議会議長、萩原清様 副議長 佐野功武様に県からの意見書を国に提出して頂けるよう陳情書の提出を行いました。 6月県議会定例会では牛山好子県会議員より質疑がなされました。
この署名提出に関して27日夜 のNBSニュース・28日朝のNHKニュースで放送され・28日信濃毎日新聞朝刊に掲載がされました。その後7月4日信濃毎日新聞朝刊ではこの病態についての詳しい紹介が科学の紙面に大きく掲載されました。
 
以上の様な動きの中で大きく前進できたことがあります。
第一は田中知事よりこの治療推進に関して国への働きかけをして頂けるとのお約束を頂けることです、
そして第二は県としてこの病態に関しての窓口的となる病院の設置を検討してくださるとの県澤田衛生部長様より正式に議会の場で発表がありました。
第三は国への意見書が県議会で可決をされたと言う事です、そして第四には県内の多くの皆様にこの病態のことを知って頂いたということです、先日は朗報として県の南信地区で国内最高基準のMRIを導入してこの治療に取り組まれる病院の情報が飛び込んできまし。
色々と改めて御礼を申しあげる次第です。
若干長くなりますが、なぜ国に要望するのか?ということにNPO法人「むち打ち症患者支援協会」会報NO3に聖マルチン病院整形外科 山口良兼医師が寄稿されていると思いま。
「むち打ちとは交通外傷が大半であり社会活動の結果発症することを考えれば国家として病体解明の専門機関の設立は必然で、交通外傷を扱う一線病院に対して大規模な調査が必要であること」・・これは脊髄損傷部位(事故の内容)と疾患の事実関係の大規模な調査であると言っています。
 
鞭打ちの患者さんはさまざまな症状を訴えますが、そのすべては全脊椎のどの部位に損傷を受けたのかで違うのに、多くは頚椎捻挫と診断されることに疑問を呈しています。
それに加えて脊髄漏れによる脳下垂を併発した場合さらに多彩な症状が出るわけです。
したがって単独の科医チームの取り組みでは不可能であり全ての科医が一つのチームとなって病態解明にあたらなければならず、行政の指導無くしては実現しないと書かれております。
 
いつ誰におこるか知れない交通事故のことであり一日でも早く実現してほしいと思います。又損保会社さんが
髄液漏れに関して殆ど対応されてないことが社会問題化しております。患者さんはどちらかと言えば事故現場に於いて被害者であった方が多くそして皆さんと同じ自動車保険に加入していたわけであります。
「あなたの保険は安心ですか?」 ・・・・二重三重の苦しみの方々が全国におられます。今後も皆様方に意識を向けて頂けたらと思うところです。
 
とにもかくにも皆様のお力で一歩も二歩も前進を致しました、署名提出にご同行いただきました。国立病院機構長野病院の岩橋輝明神経内科医長、NPO法人 鞭打ち症患者支援協会代表中井様はじめ啓蒙活動に御協力いただきました牛山県会議員はじめとする各県会議員市会議員・各メデアの皆様そして署名を頂きました全ての方々に感謝とご健勝をお祈りすると共に署名活動のご報告とさせて頂きます。
 

平成17年7月11日
長野県脳脊髄液減少症患者会
世話人 嶋田 清美

      林 節子




本日2005年6月27日 午後1時半より
長野県庁 知事室にて 田中康夫知事に脳脊髄液減少症治療推進を要望する署名
34170人分が提出されました。
この署名は2人の世話人である嶋田さん林さんを中心とした一言で言えば「執念の戦い」でした。 嶋田さんは御夫妻で 林さんは今まで積み重ねてきた多くの信頼のおける友人の方々と。言い忘れてはいけません。ネットから署名用紙をコピーしてくださり 応援くださった方々も多数います。そういう方々の必死の、いや死に物狂いの署名活動だったと伺っております。 例えば、林さんの友人で癌にかかっておられる方がいます、御自分の症状が思わしくないというのに2000名を超える署名もしてくださったとお伺いしております。
その方はおっしゃられたそうです。「困っている方のためになるなら・・・」と 他にも色々なエピソードがあります。
私は
昨日から ずっと「署名を命がけでしてくださった方々のことを考えておりました」
「断じて無駄にできない」そういう決意で今日長野に向かいました。
 
ガラス張りの知事室には 多くのメデア関係者も出席
県側は 知事そして 沢田衛生部長様が出席くださり。 活発な意見交換がなされました。さすが長野県と思いました。 
特に沢田衛生部長さまは
脳脊髄液減少症のことについて今日のために研究くださり。有意義な意見交換ができ知らぬまに予定時間の15分がすぎていきました。
 
出席者として 患者側は 世話人の嶋田さん 林さん 2人に加え NPO中井 嶋田様の奥様 林さまの友人が3名
担当議員の 牛山長野県会議員 国立病院機構長野病院 岩橋輝明神経内科医 先生も今日のために日程をあわせてくださり出席くださいました。そして、わかりやすい脳脊髄液減少症の説明をしてくださいました。
 
その後 2時より
長野県議会議長荻原様 副議長佐野様に 脳脊髄液減少症の治療推進の意見書を国に提出していただけるよう「陳情書」を提出し
患者側全員で お願いしました 議長さまは 「しっかり頑張ります」とおっしゃってくださいました
 
2時半からは県記者クラブで
記者会見をおこないました。
 
追伸
田中康夫長野県知事がお書きになった「神戸震災日記」大変興味深く読まさせていただきました。
関西大震災直後 行政の対応の遅れで多くの人民の尊い命が失われ「人災だという声も当時あがりました」
村山内閣の時期でした。そんな中、当時の田中知事は2日後に 各市役所にボランティアに参加したいと訴えます。
しかし帰ってくる言葉は「現在間に合っています」という回答だったと書かれています。
しかし知事は 4日後には50ccのバイクで現地にはいり各企業から調達物質を必死の交渉で得て、被災者に手渡しで分配を
開始します。その行動は4〜5ヶ月にも及んでいきます。すごい行動力 ボランティア精神であります。
私は思うにこのボランティアを通じ、この時期に田中知事は現在の日本の行政のありかたに疑問を持ち、いつかは知事にという気持ちが沸いたのではと本を通し感じました。
 
その一説を思わせる文章が「神戸震災日記」にあります。
本P241  「ボランティアとは、自分自身をも成長させてくれる思索的営為でもあるのです。但し、一歩踏み出さねば
様々な思いを抱く事は
できません、幾ら傍観者として長く居続けたところで、相手の
複雑な表情(おもい)を読み取る事は難しく、又自分自身も温情は低いままで
終わってしまうでしょう」と書いておられます。
 
今回の長野県脳脊髄液減少症患者支援の会の皆様の署名活動はある種「命がけのボランティア」でした。
田中知事も沢田衛生部長も 外傷後(交通事故後)に髄液が漏れる事実を ジャーナルオブニューロサージェリーのお話と患者さまの生のお話(実体験)更に岩橋ドクターのお話で充分理解くださったと感じました。 ただ現時点では髄液の漏れをとめる治療はブラッドパッチ療法が最も有効であるという事実、何十件という医学論文が世界の医学誌からでています。 我々はブラッドパッチを広めたいのではなく、 外傷後、真実として髄液が漏れ様々な症状が発生する事実、認識を多くの方に知って頂きたいと言う気持ちなのです。充分そういうところを、我々が本当に思っている気持ちをも知事なら御自身の経験を通し察してくれると私は感じました。
 
患者会の皆様 本当にご苦労様でした ありがとうございました。 今後ともよろしくおねがいします。
また岩橋先生 ありがとうございました。
そしてネットを通じ長野県署名に協力くださった皆様
本当にありがとうございました。
今日は有意義な一日でした。


中井

2005/4/17(東信ジャーナール)
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2005/5/12(東信ジャーナール)
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2005/6/4(東信ジャーナール)
脳脊髄液減少症関連記事 署名関連記事が記載される


2005/6/28
信濃毎日新聞


NBS長野放送


長野放送朝のニュース

2005/7/4
信濃毎日新聞

2005/7/4

2005/7月4日(月曜日)付け  医療タイムス
http://www.med-times.com/nagano/
 
■澤田祐介県衛生部長は1日の県会一般質問で、交通事故などの外傷により脊髄硬膜が破れ、脳脊髄液が慢性的に漏れ続ける「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」について、患者の相談や診断までを行う窓口病院の設置を検討する考えを示した。牛山好子議員(県民クラブ・公明)に対する答弁。(05.07.04)
 
大きな大きな一歩だ!!